2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
生の芸術を廻って(1) 「アール・ブリュット」の現在 正式な美術教育を受けていない作家による芸術作品のことを、「アウトサイダー・アート」と呼ぶ。美術評論家の椹木野衣は、昨年著した新書『アウトサイダー・アート入門』の中で、アウトサイダー・アー…
写真における作為/作意(2) 映画『カメラになった男』にみる自意識の解体と再生 今から二ヶ月前に公開した本連載の第一回において私は、自閉症(+知的障害)を持つアマチュアカメラマンの青年・米田裕二(以下、裕二くん)の写真を批評対象とし、彼の撮…
「障害者」と「健常者」の現在進行形(1) 映画『DOGLEGS』にみる現代人における強迫観念 「障害者」、そして、「健常者」にとって、現代とはどのような時代なのだろうか。それは、今この時を世界でも有数の大都市・東京で生きる、人の心が端的に映し出して…
一流野球選手の身体の転回に観る全身まひ者(5) 「大きな丸い物」と「噴き出す水」 劇団「態変」の旗揚げ公演から、『水は天からちりぬるを』公演までの間には、四年弱の月日が流れている。その間、筋ジストロフィーを持つK君という団員の死があり、彼の…